2011年03月03日

アンチクライスト

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ラース・フォン・トリアー監督の「アンチクライスト」。
彼の作品はことごとく観てきた。
今回も、やはり…期待を裏切らなかった。

この映画は、なにかメッセージを伝えたいわけではない。
でも、決して単なるエロティックサイコスリラーではない。

観終わった後、
残酷さ、とか、悲しみ、とか、そういう言葉で説明できる気持ちではなく、
呼吸が浅く苦しいだけの何かが体中を覆った。
涙も出ないくらい、重くのしかかってくるこの感じ。
たまたま、隣の人が泣いている声を聞いて、
その勢いに乗って泣けたときは、苦しさから少し解き放たれた気がした。
そして、それからしばらく誰とも接触をしたくなかった。

ホラー的に惨いわけではなく、
精神的に追い詰めるわけではない。
そこには人間の奥深い真実がちょっとねじまがった様子で描かれている。

それにしても、シャルロット・ゲンズブールの演技はすごかった。
そして、この映画を思い返したときに
美しかったと思わせてくれたのは、映像だと思う。
映像こそが救い。
ほかには何も救いがない。

と言いつつも、
絶望のどん底に浸ることに快感を覚えている自分がいる…。
これが、ラースの魅力なのか…?
posted by couleur nature at 02:20| Comment(0) | 映画
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